📒 ミライのITパス日誌

第41話「AIに任せきり禁止!」

ストラテジ系 / 技術戦略・ビジネスインダストリ ── テーマ:AIの種類・過学習・XAI・人とAIの役割分担

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この話で覚える用語(7語)

人間中心のAI社会原則にんげんちゅうしんのえーあいしゃかいげんそく
日本政府が2019年に示した、AIを社会で使うときの基本的な考え方。AIは人の尊厳を守り人を幸せにするための道具とし、プライバシー確保・公平性・説明責任・透明性などの原則を挙げる。
大規模言語モデル(LLM)だいきぼげんごもでる
膨大な量の文章で学習し、文脈に合う次の言葉を予測することで、人と会話したり文章を作ったりできるAIのモデル。チャット型の生成AIの中心となる技術。
過学習かがくしゅう
機械学習で、学習用のデータに合わせすぎてしまい、学習データでは高い精度が出るのに、初めて見る新しいデータではうまく予測できなくなる状態。
ファインチューニングふぁいんちゅーにんぐ
大量のデータで学習済みのAIモデルに、目的に合ったデータで追加の学習を行い、モデルのパラメータを微調整して特定の用途に合わせること。
説明可能なAI(XAI)せつめいかのうなえーあい
AIが出した予測や判断について、なぜそうなったのか根拠を人が理解できる形で示す技術や考え方。中身がブラックボックスになりやすいAIの透明性を高める。
ヒューマンインザループひゅーまんいんざるーぷ
AIの判断や処理の流れの途中に人が関わり、確認・修正・最終判断を行うしくみ。AIに任せきりにせず、重要な場面で人のチェックを入れて誤りを防ぐ。
ディープフェイクでぃーぷふぇいく
深層学習などのAI技術で作った、本物そっくりの偽の映像・画像・音声。実在の人物が言っていないことを話しているように見せ、詐欺や偽情報に悪用される。

試験に出るポイント

覚え方
ここ試験に出る!

確認クイズ(ITパスポート試験の形式)

問1 AIの過学習の説明として、適切なものはどれか。
  1. 学習データに過度に合わせてしまい、未知のデータに対する予測の精度が下がる
  2. 学習済みのモデルに追加のデータで学習させ、特定の用途向けに微調整する
  3. ある課題で学習した知識を、別の関連する課題の学習に流用する
  4. AIが判断した根拠を、人が理解できる形で示す
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正解:ア 学習データに過度に合わせてしまい、未知のデータに対する予測の精度が下がる
過学習は学習データに合わせすぎて未知のデータに弱くなる状態です。追加学習で微調整するのはファインチューニング、知識の流用は転移学習、根拠を示すのは説明可能なAI(XAI)です。

問2 文章・画像・音声など、種類の異なる複数のデータを組み合わせて扱えるAIを何というか。
  1. マルチモーダルAI
  2. 特化型AI
  3. 汎用AI
  4. 説明可能なAI(XAI)
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正解:ア マルチモーダルAI
複数の種類のデータを扱うのがマルチモーダルAIです。特化型AIは特定の仕事だけ、汎用AIは人のように幅広い課題に対応するAI、XAIは判断の根拠を示すAIです。

問3 ヒューマンインザループの説明として、適切なものはどれか。
  1. AIの処理や判断の途中に人が関わり、確認や修正、最終判断を行う
  2. AI技術で本物そっくりの偽の映像や音声を作り、人をだます
  3. AIへの指示文の書き方を工夫して、目的に合った回答を引き出す
  4. 学習データの偏りが、AIの判断結果に不公平な形で表れる
答えと解説を見る

正解:ア AIの処理や判断の途中に人が関わり、確認や修正、最終判断を行う
途中に人が関わるのがヒューマンインザループ。偽の映像はディープフェイク、指示文の工夫はプロンプトエンジニアリング、データの偏りが出るのはアルゴリズムのバイアスです。

▶ アプリでクイズに挑戦(間違えた問題は復習に残ります)

マンガのセリフ(文字版)

ミライ「お客さま対応は全部AIにおまかせ!人間はお昼寝タイムです♪」

部長「いいな!わしは一日中昼寝だ!」

ツカサ先輩「寝るな!」

ツカサ先輩「政府の人間中心のAI社会原則でも、AIは人のための道具。使い方は人が決めるんだ」

ツカサ先輩「うちのAI翻訳は、翻訳だけをこなす特化型AI。今のAIの多くはこれだ」

ミライ「人みたいに何でもできるAIは?」

ツカサ先輩「それは汎用AI。人のように幅広い課題をこなすことをめざすAIだ」

🎯特化型AI決まった仕事に強い例:翻訳・画像診断・将棋🌐汎用AI人のように幅広い課題に対応することをめざす🖼️マルチモーダルAI文章・画像・音声など複数の種類のデータをまとめて扱える💬大規模言語モデル(LLM)膨大な文章で学び次の言葉を予測して文を作る
AIのタイプ 「1つの仕事だけ」か「何でも」か、扱うデータは何か

ツカサ先輩「うちのチャット窓口は大規模言語モデル(LLM)で動いている」

ミライ「質問の書き方しだいで、答えも変わるんですか?」

ツカサ先輩「そう。指示の工夫をプロンプトエンジニアリングという」

ミライ「わかった!AIをおだててやる気を出させる技術ですね!「天才!最高!」」

ツカサ先輩「おだてる技術じゃない!」

ツカサ先輩「役割・条件・出力の形を具体的に書いて、ほしい答えに近づける工夫だ」

部長「AI翻訳を、医療の言葉にも強くできんか?」

ツカサ先輩「学んだ力を別の仕事に生かす転移学習や、ファインチューニングを使います」

転移学習ファインチューニング何をする学んだ知識を別の課題に流用追加のデータでモデルを微調整学習済みの部分基本はそのまま使うパラメータそのものを調整たとえピアノ経験をオルガンに生かすプロの料理人が店の味に合わせ直す
転移学習とファインチューニング どちらも「学習済みのモデル」を生かす方法

1週間後

ミライ「練習データで正解率100%!うちのAI、天才です!」

本番のデータで試すと…正解率50%

ツカサ先輩「過学習だな。練習問題の答えを丸暗記して、初めての問題に弱いんだ」

ミライ「テスト前の一夜漬けと同じだ…」

部長「AIの書類審査、なぜか男性ばかり合格させるぞ?」

ツカサ先輩「過去のデータの偏りを学んだアルゴリズムのバイアスです」

ツカサ先輩「なぜその判断か示せる説明可能なAI(XAI)で、理由を確かめましょう」

ツカサ先輩「合否のような大事な判断は、AIに任せきりにしない」

ツカサ先輩「途中で人が確かめて直す。ヒューマンインザループだ」

ミライ「最後は人が決める、ですね!」

翌日、社内チャットに動画が…

ミライ「部長が「全員ボーナス10倍!」って言ってる動画が!」

部長「わしは言っとらん!そんな大金ない!」

ツカサ先輩「AIで作った本物そっくりの偽動画、ディープフェイクだ。うのみにしない」

ツカサ先輩「AIサービスはオプトアウトポリシーも確認。入力が学習に使われない設定があるか見よう」

📝 メモ:覚え方
  • 過学習=一夜漬けで練習問題の答えだけ丸暗記。本番の新しい問題に弱い
  • 転移学習=ピアノの経験をオルガンに転用/ファイン(細かく)チューニング=微調整
  • XAI=AIの「なぜ?」に答える説明係
  • ヒューマンインザループ=処理の輪(ループ)の中に人(ヒューマン)がいる
  • 特化型=専門店/汎用=何でも屋。マルチモーダル=データの種類がマルチ(複数)
📌 ここ試験に出る!:ここ試験に出る!
  • 人間中心のAI社会原則=AIは人のための道具。公平性・説明責任・透明性など
  • 特化型AI=特定の仕事だけ/汎用AI=人のように幅広い課題に対応
  • マルチモーダルAI=文章・画像・音声など複数の種類のデータを扱う
  • 過学習=学習データに合わせすぎて、未知のデータで精度が落ちる
  • XAI=判断の根拠を示す/ヒューマンインザループ=途中で人が関わる
  • ディープフェイク=AIで作った偽の映像・音声/バイアス=データの偏りが判断に出る

後日

部長「わしもファインチューニングしたぞ!朝の体操で体を微調整だ!」

ツカサ先輩「…それはただのラジオ体操です」

ミライ「学習済みのAIに追加で学習させることですってば!」

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