📒 ミライのITパス日誌

第35話「頼む前に決めること」

ストラテジ系 / システム戦略 ── テーマ:要件定義・機能/非機能要件・RFIとRFP・DFD

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この話で覚える用語(7語)

要件定義ようけんていぎ
システムや業務に求めることを明らかにし、関係者で合意する工程。まず業務要件を定め、それを実現するための機能要件・非機能要件を決める。
機能要件きのうようけん
システムが「何をするか」についての要件。例:領収書を登録できる、上司が承認できる、など。
非機能要件ひきのうようけん
機能以外の要件。「どれくらいうまく動くか」にあたる。性能(応答時間)、信頼性(止まりにくさ)、セキュリティ、使いやすさ、運用・保守のしやすさなど。
RFIあーるえふあい
情報提供依頼(Request For Information)。調達のはじめに、候補の会社へ技術や製品、実績などの情報の提供を求めること。RFPを作る準備になる。
RFPあーるえふぴー
提案依頼書(Request For Proposal)。システムの要件や条件を示し、候補の会社に提案書や見積書の提出を求める文書。
DFDでぃーえふでぃー
Data Flow Diagram。データの流れと処理を、プロセス(処理)・データフロー・データストア(保存先)・外部実体の記号で表した図。業務の分析に使う。
BPMNびーぴーえむえぬ
Business Process Model and Notation。業務の流れを表すための標準の書き方。担当ごとのレーンに、作業・分岐・イベントなどを並べて描く。

試験に出るポイント

覚え方:カレー屋で考える
覚え方:恋もシステムも I → P
ここ試験に出る!

確認クイズ(ITパスポート試験の形式)

問1 経費精算システムの要件のうち、非機能要件に当たるものはどれか。
  1. 利用者が領収書の画像を登録できること
  2. 上司が申請を承認または差し戻しできること
  3. 申請画面を3秒以内に表示すること
  4. 承認された申請のデータを会計システムに送ること
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正解:ウ 申請画面を3秒以内に表示すること
「どれくらいうまく動くか」が非機能要件。応答時間は性能なので非機能要件です。登録・承認・データの送信は「何をするか」なので機能要件です。

問2 システムの調達におけるRFPの説明として、適切なものはどれか。
  1. 調達先の候補に、技術や製品についての情報の提供を求める文書
  2. 調達先の候補に、システムの要件を示して提案書の提出を求める文書
  3. 調達先の候補が、作り方と費用をまとめて発注側に出す文書
  4. 発注側と受注側が、納期や金額などを取り決める文書
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正解:イ 調達先の候補に、システムの要件を示して提案書の提出を求める文書
RFPは提案依頼書。情報の提供を求めるのはRFI、作り方と費用をまとめて出すのは提案書・見積書、納期や金額を取り決めるのは契約書です。

問3 システム調達の一般的な手順として、適切な順番はどれか。
  1. RFI → RFP → 提案書の受領 → 選定 → 契約
  2. RFP → RFI → 提案書の受領 → 選定 → 契約
  3. RFI → 提案書の受領 → RFP → 契約 → 選定
  4. RFP → 提案書の受領 → 契約 → RFI → 選定
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正解:ア RFI → RFP → 提案書の受領 → 選定 → 契約
まず情報を集め(RFI)、要件を示して提案を頼み(RFP)、届いた提案書を比べて選び、最後に契約します。RFIとRFPの順番を逆にするのがよくある勘違いです。

▶ アプリでクイズに挑戦(間違えた問題は復習に残ります)

マンガのセリフ(文字版)

部長「経費精算をシステム化するぞ!ミライくん、担当だ」

ミライ「はい!さっそく協力会社さんに作ってもらいます!」

ツカサ先輩「待て!何を作るかも決めずに頼む気か!?」

ツカサ先輩「まずシステム化計画で目的・予算・日程・体制を決める。次に要件定義だ」

ツカサ先輩「最初は業務要件。仕事をどう変えたいかを整理する」

ミライ「家を建てる前に、暮らし方を決める感じ…」

ツカサ先輩「システムが何をするかが機能要件。「領収書を撮って申請できる」などだ」

ミライ「できることのリスト、ですね」

ツカサ先輩「もうひとつ、機能以外の要件、非機能要件もある」

ミライ「機能じゃない…つまり「何もしない」のが要件!?」

ツカサ先輩「サボる要件があるか!どれくらいうまく動くかだ」

ツカサ先輩「速さ・止まりにくさ・安全さなど。品質の約束だな」

ミライ「性能や品質のことか…!」

機能要件非機能要件ひとこと何をするかどれくらいうまく動くか経費精算なら領収書を撮って申請できる上司が承認できる3秒以内に表示24時間止まらない飲食店ならどんな料理を出すか早く出る・清潔食中毒を出さない
機能要件と非機能要件 「〜できる」は機能、「どれくらい」は非機能
📝 メモ:覚え方:カレー屋で考える
  • 機能要件=「何をする?」→ カレーを出す
  • 非機能要件=「どれくらい?」→ 3分で出る・お腹をこわさない
  • カレーが出ても3時間後なら客は帰る。だから非機能も大事
  • 非機能=性能・信頼性・セキュリティ・使いやすさ・運用など
  • 「〜できる」は機能、「〜秒以内」「止まらない」は非機能

要件がかたまった。次は作る会社選び

ツカサ先輩「まず候補の会社にRFI(情報提供依頼)。どんな技術や製品があるか教えてもらう」

ミライ「いきなり見積もりじゃないんですね」

ツカサ先輩「次に出すのがRFP。Pはプロポーザルの略だ」

部長「プロポーズ!?ミライくん、だれに求婚する気だ!」

ツカサ先輩「求婚しません!RFP=提案依頼書。要件を書いて提案を頼む文書です」

ミライ「RFIは聞く、RFPは頼む…!」

数日後

ヤマダさん「RFPを拝見しました。こちらが提案書と見積書です」

ミライ「ありがとうございます!他社さんのとも比べて選びますね」

1RFI(情報提供依頼)発注側 → 候補の会社技術や製品の情報をもらう2RFP(提案依頼書)発注側 → 候補の会社要件を示して提案を頼む3提案書・見積書候補の会社 → 発注側作り方と費用を出す4選定発注側が評価基準で比べて1社を選ぶ5契約役割・納期・金額などを取り決めて契約する
調達の流れ 聞く(RFI)→ 頼む(RFP)→ 比べる → 結ぶ
📝 メモ:覚え方:恋もシステムも I → P
  • RFI の I=Information。「I(あい)さつ代わりに、情報ちょうだい」
  • RFP の P=Proposal(提案)。部長いわく「プロポーズ」
  • 恋と同じで、まず相手を知って(I)からプロポーズ(P)
  • 選定は、先に決めた評価基準で公平に比べる(顔で選ばない)

ヤマダさん「要件の確認のため、今の業務を図にしてもよろしいですか」

ツカサ先輩「データの流れならDFD、仕事の手順ならBPMNだな」

ミライ「データの設計にはE-R図、でしたっけ」

🔀DFDデータの流れと処理を表す処理・流れ・保存先・外部の4つの記号🏊BPMN業務の流れを表す標準の書き方だれが・何を・どの順で🔗E-R図データの「もの(実体)」と「つながり(関連)」を表す
業務を図にする道具 どれも「今の仕事」と「作るもの」を目で見て確かめる
📌 ここ試験に出る!:ここ試験に出る!
  • システム化計画=目的・予算・スケジュール・体制などを決める(要件定義より前)
  • 「何をするか」=機能要件/性能・信頼性・セキュリティ=非機能要件
  • RFI=情報の提供を依頼/RFP=要件を示して提案を依頼
  • 調達の順番:RFI → RFP → 提案書・見積書 → 選定 → 契約
  • データの流れと処理=DFD/業務の流れの標準記法=BPMN/実体と関連=E-R図

後日

部長「わしの誕生日会も、RFPを出して業者を選ぼう!」

ミライ「了解です!非機能要件に「部長のあいさつは3分以内」と書きますね」

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