📒 ミライのITパス日誌

第14話「まず元に戻せ!」

マネジメント系 / サービスマネジメント・監査 ── テーマ:SLA・インシデント管理と問題管理・ITIL

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この話で覚える用語(7語)

ITILあいてぃる
ITサービスを運用・管理するための成功例(ベストプラクティス)をまとめたガイドブック。英国で生まれ、世界中で使われている。
SLAえすえるえー
サービスレベル合意書。ITサービスの提供者と利用者が、サービスの内容と水準(稼働率、受付時間、復旧時間など)を合意して文書にしたもの。
サービスデスクさーびすですく
利用者からの問い合わせや障害の連絡を受け付ける窓口。窓口を1つにまとめた単一窓口(SPOC:Single Point Of Contact)にするのが基本。
インシデント管理いんしでんとかんり
サービスの中断や品質の低下(インシデント)が起きたとき、原因の追究よりも、できるだけ早くサービスを元の状態に戻すことを目的とする活動。
問題管理もんだいかんり
インシデントの根本原因を突き止め、恒久的な対策をとって再発を防ぐことを目的とする活動。
変更管理へんこうかんり
システムへの変更を、影響やリスクを評価し、承認してから計画的に実施するよう管理する活動。勝手な変更による新たな障害を防ぐ。
ファシリティマネジメントふぁしりてぃまねじめんと
建物・電源・空調などの設備(ファシリティ)を、最適な状態で使えるように管理すること。UPS、自家発電装置、免震構造などで災害や停電に備える。

試験に出るポイント

SLAに書くことの例
ここ試験に出る!

確認クイズ(ITパスポート試験の形式)

問1 ITサービスマネジメントにおけるインシデント管理の目的として、最も適切なものはどれか。
  1. インシデントの根本原因を突き止め、再発を防止する
  2. サービスをできるだけ早く通常の状態に戻す
  3. システムへの変更を評価・承認して計画的に実施する
  4. ハードウェアやソフトウェアの構成情報を正確に記録する
答えと解説を見る

正解:イ サービスをできるだけ早く通常の状態に戻す
インシデント管理は「早く戻す」。根本原因と再発防止は問題管理、変更の承認は変更管理、構成情報の記録は構成管理です。

問2 ITサービスの提供者と利用者の間で、サービスの内容と品質の水準について合意し、文書にしたものはどれか。
  1. ITIL
  2. SLA
  3. NDA
  4. RFP
答えと解説を見る

正解:イ SLA
サービスの水準の合意はSLA。ITILは運用のお手本集、NDAは秘密保持契約、RFPは提案依頼書です。

問3 停電が起きたときに、蓄えた電力を一時的に供給し、その間にサーバを安全に停止させるための装置はどれか。
  1. 自家発電装置
  2. UPS
  3. RAID
  4. ルータ
答えと解説を見る

正解:イ UPS
短い時間だけ電気を送り続けるのがUPS(無停電電源装置)。長い停電で発電し続けるのは自家発電装置です。

▶ アプリでクイズに挑戦(間違えた問題は復習に残ります)

マンガのセリフ(文字版)

月曜の朝――

ミライ「電話が鳴りやまない!「家計簿アプリにログインできない」って…!」

ミライ「原因がわかるまで、お客さまには何も答えられないし…」

ツカサ先輩「原因探しはあとだ!まずお客さまが使える状態に戻せ!」

ツカサ先輩「これがインシデント管理。目的はとにかく早く元に戻すことだ」

ミライ「原因がわからなくてもいいんですか?」

ツカサ先輩「ああ。昨日の版に戻すなど、とりあえずの策でいい」

ツカサ先輩「家が水もれしたら、まず元栓を閉めるだろ?」

昼すぎ、ログインは復旧した――

ツカサ先輩「ここからが問題管理。根本原因を突き止めて再発を防ぐ」

ミライ「水もれなら、配管のどこが傷んだか調べて取り替える!」

インシデント管理問題管理目的サービスを早く元に戻す根本原因を取り除くゴール利用者がまた使える同じ障害を再発させない原因は?わからなくてもよい突き止める水もれ元栓を閉めるバケツを置く傷んだ配管を調べて取り替える
インシデント管理と問題管理 「早く戻す」と「二度と起こさない」

ミライ「今朝は部署ごとに電話番号がバラバラで、お客さまが迷ってました…」

ツカサ先輩「窓口はサービスデスクにまとめる。単一窓口(SPOC)だ」

部長「そもそも、お客さまとはどこまで約束しとるんだ?」

ツカサ先輩「それを決めるのがSLA。提供者と利用者の合意です」

📝 メモ:SLAに書くことの例
  • サービスの稼働率:99.9%以上
  • 問い合わせの受付時間:平日9時〜18時
  • 障害が起きたら:30分以内に第一報
  • 「どこまで約束するか」を両者で合意して文書にする
  • レストランなら「ラストオーダー21時、料理は20分以内に出す」
  • ついでに:インシデント管理=応急手当、問題管理=精密検査

ツカサ先輩「原因の修正も勝手に本番に入れない。変更管理で影響を確かめ承認してからだ」

ツカサ先輩「どの機器にどの版のソフトがあるか記録するのは構成管理」

ツカサ先輩「こうした運用のやり方のお手本集がITILだ」

ミライ「アイティル…「愛してる」の業界用語ですか?」

ツカサ先輩「違う!IT運用の成功例集だ!」

その夜、雷が――

部長「停電したら、わしが自転車をこいで発電する!」

ツカサ先輩「部長、無理です。建物や電源の備えはファシリティマネジメントの仕事です」

🔋UPS(無停電電源装置)停電の瞬間も電気を送り続けるその間にサーバを安全に止める⛽自家発電装置燃料で発電し長い停電のあいだ電気を送る🏢免震構造地震のゆれを建物や機器に伝えにくくする
設備で守る(ファシリティマネジメント) UPSは「短い間だけ」、長い停電は自家発電

ミライ「まず元に戻す、それから原因を突き止める。順番が大事なんですね!」

ツカサ先輩「そこがいちばんのひっかけだ」

📌 ここ試験に出る!:ここ試験に出る!
  • できるだけ早くサービスを復旧させる → インシデント管理
  • 根本原因を突き止めて再発防止 → 問題管理
  • 提供者と利用者でサービスの水準を合意 → SLA
  • 問い合わせ窓口を1つにまとめる → サービスデスク(SPOC)
  • 変更を評価・承認して実施 → 変更管理/機器やソフトの版を記録 → 構成管理
  • 停電時に短時間電気を送り、安全に停止 → UPS

翌朝――

部長「インシデントだ!コーヒーをこぼした!まず根本原因の分析を…」

ミライ「部長、まず拭いてください!それがインシデント管理です!」

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