第10話「その名簿、渡して大丈夫?」
ストラテジ系 / 法務 ── テーマ:個人情報保護法・不正アクセス禁止法・ウイルス作成罪
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- 個人情報こじんじょうほう
- 生存する個人に関する情報で、氏名や生年月日などで特定の個人を識別できるもの。他の情報と容易に照合して特定できるものや、マイナンバー・顔や指紋のデータなどの個人識別符号も含む。
- 要配慮個人情報ようはいりょこじんじょうほう
- 人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪の被害にあった事実など、差別や偏見につながるおそれがあり、特に配慮が必要な個人情報。取得には原則として本人の同意が必要。
- 第三者提供だいさんしゃていきょう
- 個人データを本人や自社以外の者に渡すこと。原則として本人の同意が必要。法令に基づく場合や人の生命を守るために必要な場合などは例外。業務の委託先に渡すことは第三者提供に当たらない。
- 匿名加工情報とくめいかこうじょうほう
- 特定の個人を識別できないように個人情報を加工し、元の個人情報に戻せないようにした情報。決められた加工のルールや公表などを守れば、本人の同意がなくても第三者に提供できる。
- 不正アクセス禁止法ふせいあくせすきんしほう
- 他人のIDやパスワードを無断で使ってログインすることや、セキュリティの弱点を突いて侵入することを禁止する法律。他人のIDやパスワードを本人に無断で第三者に教えることも禁止している。
- 不正指令電磁的記録に関する罪ふせいしれいでんじてききろくにかんするつみ
- いわゆるウイルス作成罪。正当な理由なく、他人のコンピュータで勝手に動くウイルスなどを作る・人に渡す・保管するといった行為を罰する。刑法に定められている。
- サイバーセキュリティ基本法さいばーせきゅりてぃきほんほう
- サイバーセキュリティに関する国の基本的な方針と、国・地方公共団体・事業者・国民それぞれの責務を定めた法律。国民にも、サイバーセキュリティの確保に努めることが求められている。
試験に出るポイント
- 個人情報は「生きてる人の名札」。照らし合わせて誰かわかればアウト
- 要配慮個人情報は「取扱注意」のシールつき。病歴・犯罪歴・信条など
- 集めるときは「何に使うか」を決めて、本人に通知か公表(利用目的)
- 委託は「おつかい」、第三者提供は「おすそわけ」。おすそわけには本人の同意
- 匿名加工=モザイク+元に戻せない。名前を消しただけではダメ
- IDは歯ブラシ。人と貸し借りしない
- 個人情報=生存する個人を特定できる情報(照合して特定できるものも含む)
- 第三者提供は原則、本人の同意が必要。委託先に渡すのは第三者提供に当たらない
- 匿名加工情報=特定できず元に戻せない。ルールを守れば同意なしで提供できる
- 他人のIDで無断ログイン・IDを無断で教える → 不正アクセス禁止法
- ウイルスを正当な理由なく作る・渡す → 不正指令電磁的記録に関する罪
- 似た言葉:仮名加工情報は社内での分析向け。第三者提供は原則できない
確認クイズ(ITパスポート試験の形式)
- 他の情報と容易に照合でき、それにより特定の個人を識別できる会員番号
- 特定の個人を識別できないよう加工し、元に戻せなくした購買履歴
- すでに亡くなった人だけを記録した名簿
- 上場企業の売上高や従業員数
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正解:ア 他の情報と容易に照合でき、それにより特定の個人を識別できる会員番号
名簿などと照らし合わせて誰かわかるものは個人情報です。元に戻せない加工をしたものは匿名加工情報、亡くなった人や会社の情報は原則として対象外です。
- 商品の発送業務を委託した配送業者に、顧客の住所を渡す
- 提携先企業の宣伝に使うため、顧客名簿を提携先に渡す
- 会員のメールアドレスを、広告会社に販売する
- 社員の病歴を、本人に知らせずに取引先へ伝える
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正解:ア 商品の発送業務を委託した配送業者に、顧客の住所を渡す
業務の委託先に渡すのは第三者提供に当たりません(委託先の監督は必要)。他社の宣伝や販売のために渡すのは第三者提供で、原則として本人の同意が必要です。
- 他人のIDとパスワードを、本人に無断で第三者に教える
- 正当な理由なく、コンピュータウイルスを作成する
- 顧客の個人データを、本人の同意なく第三者に提供する
- 他人が作ったプログラムを無断でコピーして配布する
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正解:ア 他人のIDとパスワードを、本人に無断で第三者に教える
IDやパスワードを無断で教えるのは不正アクセス禁止法違反です。ウイルス作成は刑法(不正指令電磁的記録に関する罪)、同意なき提供は個人情報保護法、無断コピーは著作権法の問題です。
マンガのセリフ(文字版)
ミライ「提携先の会社が、うちの会員名簿をほしいって。メールで送っちゃおう♪」
ツカサ先輩「待て!会員の同意は取ったのか!?」
ミライ「え、名前とメールアドレスだけですよ?」
ツカサ先輩「それも立派な個人情報だ。個人情報保護法で守られている」
ツカサ先輩「対象は生きている個人を特定できる情報だ」
ミライ「生きている人だけ…じゃあ、ずっとログインしてない「幽霊会員」の分はセーフですね!」
ツカサ先輩「幽霊会員は生きてる!ログインしてないだけだ!」
ツカサ先輩「対象外になるのは、亡くなった人の情報だ(原則)」
ツカサ先輩「メールアドレスも、会員名簿と照らし合わせれば誰かわかる。だから含まれる」
ツカサ先輩「マイナンバーや顔・指紋のデータ(個人識別符号)は、それだけで個人情報だ」
部長「他の会社に渡すのは第三者提供だな。原則、本人の同意がいるぞ」
ミライ「じゃあ、発送を頼んでいる配送会社に住所を渡すのもダメ…?」
ツカサ先輩「業務の委託は第三者提供に当たらない。ただし委託先を監督する責任がある」
ツカサ先輩「法令に基づく場合や、人の命を守るのに必要な場合なども例外だ」
ツカサ先輩「分析に使うだけなら匿名加工情報にする手がある」
ミライ「わかった!全員の名前を「ななしのごんべえ」に書きかえます!」
ツカサ先輩「…名前だけ消しても、住所や生年月日の組み合わせで誰かバレる」
ツカサ先輩「誰だか特定できず、元に戻せないように加工して初めて匿名加工情報だ」
翌朝
ミライ「パスワード忘れちゃったから、先輩のIDでログインしとこ♪付箋に書いてあったし」
ツカサ先輩「他人のIDで無断ログインは不正アクセス禁止法違反だ!」
ツカサ先輩「IDやパスワードを無断で他人に教えるのも禁止。付箋はすぐ捨てる!」
ミライ「ウイルスを作るのも犯罪ですか?」
ツカサ先輩「不正指令電磁的記録に関する罪、いわゆるウイルス作成罪だ。作るだけでも罪になりうる」
ツカサ先輩「国全体の守りの方針はサイバーセキュリティ基本法で決めている」
- 個人情報は「生きてる人の名札」。照らし合わせて誰かわかればアウト
- 要配慮個人情報は「取扱注意」のシールつき。病歴・犯罪歴・信条など
- 集めるときは「何に使うか」を決めて、本人に通知か公表(利用目的)
- 委託は「おつかい」、第三者提供は「おすそわけ」。おすそわけには本人の同意
- 匿名加工=モザイク+元に戻せない。名前を消しただけではダメ
- IDは歯ブラシ。人と貸し借りしない
- 個人情報=生存する個人を特定できる情報(照合して特定できるものも含む)
- 第三者提供は原則、本人の同意が必要。委託先に渡すのは第三者提供に当たらない
- 匿名加工情報=特定できず元に戻せない。ルールを守れば同意なしで提供できる
- 他人のIDで無断ログイン・IDを無断で教える → 不正アクセス禁止法
- ウイルスを正当な理由なく作る・渡す → 不正指令電磁的記録に関する罪
- 似た言葉:仮名加工情報は社内での分析向け。第三者提供は原則できない
その日の夕方
部長「わしのパスワード、付箋に書いて全員の机に配っといたぞ!これで忘れても安心!」
ツカサ先輩「部長がいちばん危ない!!」
ミライ「パスワードは誰にも教えないのが鉄則です!」